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古典

「くるみ割り人形」
振付:マリウス・プティパ/レフ・イワーノフ、ワリシー・ワイノーネン
音楽:ピョートル・I.チャイコフスキー
装置:ニコラ・ベノワ
衣裳:宮本宣子、桜井久美

 クリスマス・イヴの夜を舞台にした『くるみ割り人形』は、ベートーヴェンの「第9」とともに、いまや年末が近づくと日本中で上演されるようになっている。さまざまな演出が世界的にもおこなわれているが、その中で最も定評ある演出がワイノーネン版。主人公の少女"クララ"役を大人のバレリーナが演じるため、子供が演じる版とは違い、ストーリーが首尾一貫しており、また踊りの見どころがふんだんに盛り込まれている。

 第1幕はクララの家の広間。機械仕掛けの人形たちの踊り、おもちゃの兵隊とねずみの戦い、幻想的な詩情をうたい上げる雪の国など、息をつかせないほどスピーディに進行する。第2幕は舟の旅を終えて到着したふしぎの国。スペイン、アラビア、中国、ロシア、フランスとカラフルな踊りの連続で雰囲気は盛り上がってゆく。

 東京バレエ団ではこの『くるみ割り人形』を百数十回にわたりヨーロッパでも上演し、ノルウェーの故オーラフ国王が終演後、感動されて、わざわざ出演者にねぎらいの言葉をかけてくださったこともあるほど、好評を博している。他のチャイコフスキーの音楽による全幕バレエと同様、故ニコラ・ベノワが担当した装置は、この舞台の大きな見どころになっている。