2013/06/03
"東京バレエ団のことをもっと知りたい" "東京バレエ団のダンサーを応援したい"というファンの皆様が入会してくださっている東京バレエ団友の会「クラブ・アッサンブレ」では、公演をよりお楽しみいただけるよう、様々なイベントを企画しております。
6月2日(日)には、2週間後に本番を控えた『ラ・シルフィード』公演をよりお楽しみいただけるよう、東京バレエ団の新館スタジオにて、第35回クラブ・アッサンブレ特別イベント<スペシャル・トーク>を開催いたしました。
リハーサル見学会やクラスレッスン見学会、クリスマス会や新年会などのイベントは定期的に行っておりましたが、トークイベントを行うのは2001年以来12年ぶり。
久々の開催とあって、多くの会員の皆様がお集まりくださいました。
トークイベントには、現在『ラ・シルフィード』の振付指導をしている斎藤友佳理と、今回初めてこの作品に主演する沖香菜子、松野乃知の3名。
ラ・シルフィード役を1989年以来踊り続け、2011年より振付家のピエール・ラコット氏のアシスタントとしてモスクワ音楽劇場バレエ団で『ラ・シルフィード』の指導も行い、この作品を誰よりも知る斎藤を中心に、指導者とダンサー、それぞれの視点から、『ラ・シルフィード』についてお話させていただきました。
会場となった新館スタジオの入口には、沖と松野が本番で使用する予定の衣裳を展示。『ラ・シルフィード』の音楽が会員の皆様をお迎えします。
まず、斎藤がラコット版『ラ・シルフィード』の特徴、魅力、そして現在のリハーサルの様子について話し、続いて主役の2人が配役が発表された時の気持ち、それぞれの思い入れのあるシーンなどについて語りました。
まず、斎藤友佳理が、ラコット版『ラ・シルフィード』の特徴、魅力、見どころをわかりやすく解説。
ラコット版『ラ・シルフィード』の見どころのは、何といっても第2幕のコール・ド・バレエ。
シルフィードの後を追ってシルフィードたちの森にやってきたジェイムズは、シルフィードと一緒にいながらも、婚約者エフィーのことを思い出します。繊細なシルフィードはそのことに気づき、彼を自分の世界に引き込もうと仲間のシルフィードたちを踊らせるのです。
コール・ド・バレエの踊りも多く、フォーメーションも複雑でめまぐるしく変わるこのシーンの美しさは見ごたえ十分。このシーンはシルフィードとジェイムズ、コールドバレエのいずれもが主役。このコール・ド・バレエこそがラコット版『ラ・シルフィード』の鍵をにぎると言ってもいいほど大切、と熱く語る斎藤の言葉を、参加者は興味深く聞いていらっしゃいました。
そして、4月から2か月にわたり、公演に向けて連日厳しいリハーサルを重ねてきた沖香菜子と松野乃知。
2人は斎藤とバレエ・ミストレスの佐野志織、ジェイムズ役を踊ってきた芸術監督補の高岸直樹からのきめ細かい指導を受け、まだまだ課題は多いけれど充実していると現在の率直な思いを語りました。
シルフィードもジェイムズも技術的にも体力的にも非常にハードルが高い役。妖精らしい表現や、小道具の使い方まで、丁寧な指導を受けている2人は、毎日リハーサル後にその日注意された点を確認し、翌日のリハーサル前にも、もう一度復習し、たくさん話し合い、一つひとつの課題を乗り越えていると語る2人の顔は、言葉どおり充実感に満ちていました。
斎藤友佳理からは、初日に主演する渡辺理恵と柄本弾、そして沖と松野、それぞれのラ・シルフィード、ジェイムズが形づくられてきていると、現在のリハーサルの状況が伝えられ、この公演を楽しみになさっている会員の皆様の期待がより一層高まったように思います。
約1時間の短い時間でしたが、事前にご参加いただく皆様からお寄せいただいた質問に3人が答えるなど、和やかな雰囲気の中イベントは進みました。
それぞれの『ラ・シルフィード』への熱い思い、リハーサルの様子、そして、ダンサーたちの素顔が参加してくださった会員の皆様にも伝わったのではないでしょうか。
参加者からは「作品が次の世代に受け継がれていく様に触れることができて感動した」、「舞台では見られない、ダンサーの考え方や表情、素の姿が見られて大変興味深かった」、「3人の人柄が伝わってきて、本番がますます楽しみになりました!」
といった暖かい感想をいただきました。
本番まで1週間。
皆様にお楽しみいただけるよう、最後まで団員、スタッフ一丸となってリハーサルに取り組んでまいります。本番をどうぞお楽しみに!
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