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レポート2019/12/05

新制作「くるみ割り人形」 衣裳パレードにスタッフ潜入!

12月に入り、新制作『くるみ割り人形』開幕まであと10日あまりとなった東京バレエ団のスタジオでは、新しく作った全衣裳をダンサーたちに着用してもらってチェックをする「衣裳パレード」が行われました。
新しい衣裳は、すべてロシアの工房で製作されたもの。10月の末にバレエ団に到着し、その後衣裳合わせ、調整を繰り返してきました。衣裳パレードは完成した衣裳の全体像を確認するだけでなく、実際にダンサーが舞台に立ち、動いた時にどんなことが起こりうるか、さまざまな視点から課題を洗い出し、最終的な調整に入ります。
新品の衣裳をまとったダンサーたちが次々と登場するスタジオは、いつになく賑やかな雰囲気。この日の模様を、写真とともに振り返ります。

まずは第1幕の登場人物たちから──。

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スタジオの隅には、ねずみたちのマスクがスタンバイ。リアルです。

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マーシャの家族たち。左からマーシャの母(政本絵美)、加藤くるみ(弟のフリッツ)、マーシャの父(永田雄大)。母のドレスは、19世紀前半のデザインを取り入れた、ウエストの位置が少し高めのスタイル。

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ドロッセルマイヤーは黄色のコートが印象的。右から柄本弾、森川茉央、ブラウリオ・アルバレス。

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くるみ割り王子は赤の上着が鮮やか! 右から柄本弾、秋元康臣、宮川新大。

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カラフルな人形たち。写真左はピエロの鳥海創とコロンビーヌの金子仁美、写真右はムーア人の二人。左から岡崎隼也、海田一成。

06_ネズミ.jpgねずみの王様は杉山優一と永田雄大(と、思われます)。こうして、一つひとつの衣裳をスタッフたちが確認してきます。ねずみたちもずらりと勢揃いです。

第2幕も個性的なキャラクターが次々と登場。その一部をご紹介します。

07_アラビア.jpegアラビアはグリーンのエキゾチックな衣裳。政本絵美とブラウリオ・アルバレス。コール・ド・バレエの女性たちも登場します。

08_中国ロシア_.jpg写真左は中国の岡崎隼也と岸本夏未。中央はロシアの加藤くるみ。頭飾りは微妙な調整が必要です。写真右はロシアの男性たち。左から池本祥真、鳥海創、昂師吏功。

09_フランス.jpegフランスの中川美雪と樋口祐輝。淡い色合いがなんとも可愛い!

10_グランのチュチュ.jpegチュチュを着ているのは左から沖香菜子、川島麻実子、秋山瑛。斎藤友佳理と、コーディネーターのフョードロフ氏が、細かな部分にいたるまで入念にチェック。

新制作の衣裳は、12月13日の初日の舞台で初披露となります。どうぞお楽しみに!


レポート2019/12/04

新制作「くるみ割り人形」公開リハーサル&記者懇親会レポート

創立55周年記念シリーズのハイライトとなる、新制作『くるみ割り人形』の開幕まであとわずか! 初日まであと2週間となった11月29日、記者や評論家を対象とした公開リハーサルおよび記者懇親会を開催しました。


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12/13(金)に主演する川島麻実子(マーシャ役)、柄本弾(くるみ割り王子役)


この日公開したのは第2幕。主人公の少女、マーシャ役の川島麻実子、王子役の柄本弾を中心に、最後の戦いにのぞむねずみたちや、スペイン、アラビア、中国、フランスなど個性さまざまな各国の踊り手に、華やかな花のワルツ──と、多彩な踊りを展開、皆生き生きとした表情で新しい『くるみ』の世界をかいま見せてくれました。
記者懇親会の冒頭、「東京バレエ団にとって大切な作品である『くるみ割り人形』の、いいところを残しながら、根本の部分を変えずにアレンジしました」と語った芸術監督・斎藤友佳理。東京バレエ団らしいオリジナリティを前面に出すために、大いに悩んだこと、ロシアの自宅でクリスマスツリーの中の空間を覗いてみたときの感動、そこから、マーシャと王子がツリーの中を旅するという発想に行き着いたことなどを振り返りました。


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12/15(日)主演の秋山瑛、宮川新大は別の公演日にはスペインでも登場。本番では宮川は伝田陽美と、秋山は池本祥真とペアを組みます


「公開リハーサルで見ていただいたディヴェルティスマンの場面は、クリスマスツリーの頂点の少し手前。最終的にはツリーのいただきまで登りきり、そこでマーシャと王子は花のワルツの人々に迎えられるんです」とクライマックスの構想を明かした斎藤。「今日、ロシアで製作した装置がようやく日本に到着したんです。東京文化会館の舞台につるしたら、また思い通りにいかなくなるところが出てくるかもしれません。でも、いまの東京バレエ団の皆だったら、どんな変更があっても対応できると私は信じています」と、本番への思いを熱く語りました。


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下から上にひらひらと舞う女性ダンサーたちの美しい手の動きは"花のワルツ"の見所の1つ


また、初日にマーシャを演じる川島麻実子は、「皆とコミュニケーションをとりながら創っていますが、こうした機会はなかなかないもの。リハーサルの時間は短く、不安もありますが、楽しい」と発言。王子役の柄本弾も「『くるみ割り人形』の王子というのは、ストーリー性を見出しにくい役柄。でも、今回、友佳理さんと一緒に『くるみ』を創っていくなかで、王子もマーシャと一緒に成長していくということに気づきました。やりがいがあります」と抱負を述べました。


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記者懇親会に登場した(左から)柄本弾、川島麻実子、斎藤友佳理


開幕まであとわずか──。斎藤は「直前までいろいろと変えるかもしれないけれど、でも、何があっても覚悟のうえです!」と力強くコメント。独創的なアイデアと見どころたっぷりの新しい『くるみ割り人形』、どうぞお楽しみに!


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ロングインタビュー2019/11/30

新制作「くるみ割り人形」 主演キャストインタビューvol.2 ~沖香菜子&秋元康臣

シリーズでお贈りする東京バレエ団新制作「くるみ割り人形」主演キャストインタビュー。第二弾には沖香菜子&秋元康臣(12月14日、24日主演)のペアが登場!

前回の上演時には別々のパートナーと組んだ2人が、本作で初めて共演をはたします。リハーサルについてたっぷりと語ったヴォリュームあるインタビューです。ぜひご一読ください!


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──いよいよ『くるみ割り人形』の季節ですね。

沖香菜子 私が東京バレエ団の『くるみ割り人形』で初めて主役を踊ったのは、(ウラジーミル・)マラーホフさんがアーティスティック・アドバイザーでいらしていた時(2014年)でした。マラーホフさんが見せてくださるアダージオといったら、女性よりずっと女性らしい動きで、「ああ、こうなのか!」と実に明確に示してくださる。リハーサル期間はとても短かったのですが、収穫の多い公演でした。

秋元康臣 僕が踊ったのは入団した翌年だったかと思います。とてもシンプルな舞台という印象でしたが、その分、ダンサーは自分の力で踊りを見せなければならないので、取り組みがいがありました。


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──今回の『くるみ割り人形』は斎藤友佳理芸術監督による新演出です。

 稽古を重ねるごとに「こうしたい」という気持ちが強くなってきたり、動き自体がどんどん変化していったり──。これからもまだまだ変化していきそうです。

秋元 新制作となると、本番までにいくらでも変わる可能性があるわけです。

 マーシャと王子の踊りの部分、たとえば第1幕の"雪"のアダージオや第2幕のグラン・パ・ド・ドゥなどは、これまでのヴァージョンとほぼ同じですが──。

秋元 ディヴェルティスマンの踊りはだいぶ違ったものになりますね。セットも衣裳も新しくなりますが、ロシアの製作現場の映像を観たら、これはすごいな、と!

 立体感のある舞台になりそうです。今回は、クリスマスツリーの中の世界を、マーシャと王子が上へ上へと旅していくという設定なんです。

秋元 こう、絵本のページを次々とめくっていくようなイメージですよね。


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──今回の『くるみ』で、お互いにどんなマーシャ、王子になるのでしょう。

 私が演じるとどうしても"やんちゃ"になりがちなのですが......。

秋元 おてんばなマーシャ、でしょうか。元気いっぱい。でもそれはそのまんまで沖さん(沖香菜子)の魅力だと思いますし、そこを無理におしとやかにふるまうこともないですよね(笑)。

 (笑)。グラン・パ・ド・ドゥでは、マーシャが想像する、大人の女性像を体現できたら。

秋元 沖さんは雰囲気を作るのがとても上手で、すぐにまわりの空気を変えることができるダンサーですから、それに僕も力をもらいながら踊ることができるんです。

 おみさん(秋元康臣)は、このままで王子、です。目を覚まして歩きだした瞬間から王子、という印象を誰もが持つようなダンサーですね。動きが精確で、大きい。吹っ切れているときは特に、ですね。

秋元 自由奔放が爆発しないように気をつけないと(笑)。

 今回は、これまでのヴァージョンのいいところは大切にしつつも、全くの東京バレエ団オリジナルの『くるみ割り人形』になるので、ぜひそのつもりで、期待して観に来ていただけたら嬉しいですね。

秋元 クリスマスツリーの中を登っていく旅という発想は、ほかでは見たことがないオリジナル。日々どんどん変化を重ねながらリハーサルをしてるので、それはもう、期待していただけると思います。ぜひ楽しみにしていらしてください。


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取材・文:加藤智子(フリーライター)


ロングインタビュー2019/11/26

新制作「くるみ割り人形」 主演キャストインタビューvol.1 ~川島麻実子&柄本弾

東京バレエ団が新制作する「くるみ割り人形」の初日まであと20日をきりました。本日から、新しい"くるみ"の主演キャスト3組のインタビューをシリーズでお贈りします。リハーサル秘話も満載!? 加藤智子さん(フリーライター)の取材による充実のインタビューです。

トップバッターは記念すべき初演の初日を飾る川島麻実子&柄本弾の2人。ぜひご一読ください!


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──新制作の「くるみ割り人形」、リハーサルは順調ですか。

川島麻実子 いまは各場面をひとつずつ、創っているところです。「少しやってみて」「今度はこうしてみて」「じゃあ、こちらのほうを取り入れましょう」というように、先生がたと相談しながら、一緒に創っています。これが完成したら、よりいっそう思い入れの強い作品になると思います。

柄本弾 今回は3組の主役カップルが日替わりで踊りますが、演技も振付も、組ごとに微妙に違います。改定振付を手がける(斎藤)友佳理さんも「麻実子にはこの振りがいいけれど、(沖)香菜子はこうしたほうが合う」と、ダンサーの個性を反映した振付をしているので、3キャストを見比べたら面白いのではないかと思います。
友佳理さんもコーリャ先生(振付指導のニコライ・フョードロフ氏)も、僕らには、お互いを思いやる空気感、その場を支配するような雰囲気を期待されているように感じています。「この振りはあなたたちでなければできないでしょ?」と言われることもありますが、パ・ド・ドゥの内容は、以前の『くるみ』より確実に難しくなっています。

川島 とくにリフトですね。男性はとてもハード。

柄本 リフトは1日に何十回も練習しています。

川島 難しいことをしていても、マーシャを大事にあつかっているように見せるにはどうすべきか、ということを追求しています。ただ女性を上げればいいのではなく、そのクオリティ、パートナリングの質も見てくださっています。


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──新たな振付・演出での新制作、だからこそのプロセスですね。

川島 友佳理さんのイメージをどこまで実現できるか、稽古場で実際にやってみないとわからないものです。

柄本 「いや、それは無理です。できないです!」とうことも実際にありました(笑)。本番ではどうなるかわかりませんが、現時点では、リフトをはじめ、テクニックのうえでかなり難易度の高いことにも挑戦しています。安心して組むことができるパートナー同士、テクニック面でもより上をめざそうと思って取り組んでいます。練習ではヒヤッとすることもあるけれど、稽古の段階で成功してばかりいると、かえって本番でうまくいかない時もあるんですよ。

川島 新しい『くるみ』では、マーシャの感情を、よりすんなりと表現することができるようになったのではないかと思います。彼女は7歳の少女ですが、私自身も7歳の時代があったわけで、その頃の自分はどうだった?と振り返ってみると──、7歳って、実は、お姉さんに見られたい時期だったと思いますし、お客さんの前ではとても落ち着いた振る舞いをしてみせたり、でも突然騒ぎだしたり──(笑)。無理になりきろうとせず、自然にマーシャの成長をたどっていけたらいいですね。お子さんには、ただのファンタジーとしてでなく、これから自分の未来を明るく想像するきっかけにもなったらいいな、と思っています。

柄本 新しい衣裳で、新しい装置の中で踊ることができることも楽しみの一つ。ぜひ期待していただきたいです。


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──今回は柄本さんの故郷、京都での公演も予定されています。

柄本 バレエ団に入って初の京都公演です。バレエ団のメンバーで新大阪で降りずに京都で降りる、というのは新鮮(笑)。楽しんでいきたいですね。


取材・文:加藤智子氏(フリーライター)


レポート2019/10/31

東京バレエ団ダンサーへの質問~女性ダンサー編~

昨日の男性ダンサー編に続き、今度は女性ダンサーたちがみなさまからの質問にお答えします♪


上野水香への質問

Q:連休があったらどう過ごしたいですか?

海外に行きたいです! 今はウィーンに行きたいです。今年の7月にツアーで初めていったのですが、とても素敵な街でした。

Q:緊張しないためには何かしていますか?

とにかくたくさん、自分が「やりきった」と思えるまで練習をすることです。自分が納得できるまで練習すれば、次第に舞台にあがることを楽しみに思えるくらいの状態になっていけると思います。質問してくださったのはバレエを習っている方でしょうか? 苦しいこともたくさんあると思いますが頑張ってくださいね!

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上野水香


川島麻実子への質問

Q:先生の出す順番がなかなか覚えられません。何か順番を覚えるコツがあれば教えてください!

先生が順番を出しているときに手で足の動きを再現してみたり、身体をかるくうごかしてみてはいかがでしょうか?あとは先生が話しているときはしっかり集中することです。

覚えるときも、全部を一気におぼえようとするのではなく、文章を区切って読むように、自分のペースで区切りながら、覚えてみてください。

Q:バレエ団に入ってから一番嬉しかったことは何ですか?

一番・・・は決められないのですが、初めてバレエ団の舞台にたって、踊り終えたときは緊張から解放されてとても嬉しかったのを覚えています。ちなみに私の初舞台は入団1年目、『白鳥の湖』のコール・ドでした。

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(左から)川島麻実子、秋元康臣、奈良春夏


沖香菜子への質問

Q:好きな音楽とかミュージシャン、曲があれば教えてください。

音楽を聴くときはその時の取り組んでいる作品の曲や、レッスン内容を考える為のレッスンCDだったり...とバレエ曲やクラシック曲を聴いている事がほとんどです...。

Q:開脚できるようになるためのストレッチ方法を教えてください(めちゃめちゃ固いです)。

お風呂あがりなど、身体が温まっている時に毎日少しずつ可動域を増やしていくストレッチをするとよいと思います。

余裕が出てきたら片足を少し高い所に置いてストレッチすると柔らかくなりやすいです。急激にやると痛めてしまうので、毎日少しずつやる事がポイントだと思います。

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沖香菜子


奈良春夏への質問

Q:本番前に必ずすることはありますか?

振りと音の確認は何回やった役でも、どんなに少しの出番でも必ずします。相手役がいるときは他のダンサーに手伝ってもらうことも。あと、メディキュットは必ずではありませんが、結構な頻度でやりますね。やるとむくみが取れる気がしています。面白くなくてすみません(笑)

Q:この夏取り組んだことやマイブームがあれば教えてください

マイブーム・・・というほどではないんですが、有機野菜の定期宅配をはじめました。

野菜はもともとあまり好きじゃないんですが、毎週届けば無理やり食べるかなーと思って(笑)でも有機野菜って野菜の味が濃くて美味しいですよ。


伝田陽美への質問

Q:キトリの表現の仕方を教えてください!

私はすごく明るいキトリを目指しました。人それぞれの持ち味、個性があると思いますから「こうしなければならない」という思い込みは捨てて、自分らしいキトリでいいと思います。

Q:斜めの舞台はどんな感じでしたか?

前を向いているとき、少し後ろにバランスを考えておかないと転げ落ちるので、行った当初はいつもと違う感覚に戸惑いました。前に向かってジャンプをする時は、たくさん跳べた気がして気持ちよかったです。

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(左から)宮川新大、伝田陽美、柄本弾



いかがでしたか?ちなみに、クラブ・アッサンブレの会員限定ブログではさらに詳しいイベントのレポートがお読みいただけます。年会費わずか2千円で、チケットの割引や会員限定イベントに参加ができるなど、オトクな特典満載の、東京バレエ団公式ファンクラブです。よろしければこの機にぜひご入会ください。


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めぐろバレエ祭り2019/10/30

東京バレエ団ダンサーへの質問~男性ダンサー編~

去る8月の〈めぐろバレエ祭り〉で行われた「東京バレエ団ファン・ミーティング」では、ご来場いただいたお客様から非常にたくさんのご質問をいただき、残念ながらそのすべてにお答えすることができませんでした。そこで! 遅ればせながらブログにて、質問の多かったものを中心にダンサーたちがお応えします。

まずは男性ダンサーたちとのQ&Aをご紹介。ぜひご一読ください。


柄本弾への質問

Q:公演前に食べるエネルギーになる食べ物はなんですか? 

すばり肉!!!です。

Q:今年の欧州ツアーで、ウィーンとスカラ座の舞台の印象はどうですか? 

スカラ座は今回のツアーで唯一の斜舞台でした。斜舞台は2012年にパリ・オペラ座で踊ったときに経験していましたが、スカラ座もオペラ座に負けないくらい傾斜がきついので、僕もそうですが、みんなかなりビビッていました(笑)でもそのくらい気をはっていたためか、実際に踊ってみると思ったよりも気にならず、大きな問題なく舞台を終えることができました。
ウィーンは初めて行ったのですが、初日は客席から物凄い「圧」を感じました。普段の舞台では幕があくと緊張や客席の視線というのがあまり気にならなくなるタイプなんですが、今回は本番がはじまって、1幕が終わるまでは緊張しっぱなしで‥‥海外ツアーでは、初日はどの劇場でも何となく演目やバレエ団をお客様が探っている感じを受けるんですが、今回、特に初日の「圧」はすごかったですね。2日目以降は大丈夫でした(笑)

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柄本弾

秋元康臣への質問

Q:男性がバレエを踊る素晴らしさはどのような点にあると思いますか?

女性にはないダイナミックなジャンプや、男性ならではの力強いテクニックが見所でもありますし、何より女性を美しくみせるサポートこそ男性がバレエ踊る素晴らしさ・・・ではないでしょうか?
女性、男性それぞれの踊りの良さがありますが、でもそれよりも、女性と男性が組んで生まれるバレエの美こそ、一番の観どころではないかと思います。

Q:今年の海外ツアーで特に印象的だった国はどこですか?

ウィーンです。初めていったのですが、劇場と街並みがとても美しく、空気感がヨーロッパの他の国とはまた違っていて、静けさ・・・のようなものを感じました。
食べ物もすごく美味しかったですね。特にシュニツッェル! 甘いものも大好きなので、空き時間にザッハトルテもサワークリームをたっぷりつけていただきました。

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(左から)秋元康臣、奈良春夏、沖香菜子

宮川新大への質問

Q:バレエが好きになったきっかけを教えてください

12歳になってすぐにドイツに留学したんですが(ジョン・クランコ・バレエスクール)、地元でレッスンを受けていたときにはいなかった同じ年代で、同じ目標をもった男の子たちの中で過ごすうちにもっと好きになっていきました。

Q:食事で気をつけていることはありますか?

特にありません(笑)。なんでもよく食べます。でもトマトは少し苦手です(笑)ただ、1日の中で食事をできる時間が限られてしまうので、プロテインやサプリメントをこまめにとるように心がけています。あと、水分補給は大切です!

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(左から)宮川新大、伝田陽美、柄本弾

池本祥真への質問

Q:池本さんの身体の柔らかさにあこがれています。ストレッチの秘訣はありますか?

毎日短い時間でもストレッチをかかさずにやることです。僕はよく寝る前にぼーっとしながらやってます(笑)ストレッチポールを使うとより効果的だと思います!

Q:体のメンテナンスでおすすめの方法があれば教えてください!

これもストレッチポールですね(笑)。暇さえあれば、ストレッチポールでコロコロと身体の色々なところを伸ばしてます。僕には欠かせません。あとはアミノ酸! 水に溶かしてシェーカーでよく振ってから飲むんです。クラス中にもよく飲んでます。アミノ酸にも色々な種類があるんですけど、緑色の青りんごの味がするやつが美味しくておススメです。

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池本祥真


次回は女性ダンサー編をおおくりします。どうぞお楽しみに!

2019/10/21

【ロング・インタビュー】 那須野圭右 (『春の祭典』振付指導)

東京バレエ団が勅使川原三郎さん振付の新作を上演する注目の舞台まで1週間をきりました。今回は新作に加え、『セレナーデ』(バランシン振付)、そして『春の祭典』(ベジャール振付)という東京バレエ団の至宝ともいえる2作品を併演します。特に『春の祭典』は今夏の海外ツアーでも上演し、ローマ、ミラノで喝采をあびたばかり。本日は5月に振付指導のために来団した那須野圭右さん(モーリス・ベジャール・バレエ団芸術監督補)のロングインタビューをご紹介します。ぜひご一読ください!


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左から秋元康臣、奈良春夏、那須野圭右氏。


東京バレエ団では現在、勅使川原三郎振付『雲のなごり』世界初演と同時に上演する、モーリス・ベジャール振付『春の祭典』のリハーサルが進行中。ストラヴィンスキーの、またベジャールの大傑作で、東京バレエ団では1993年のレパートリー入り以来、国内外で上演を重ねている作品だ。今年5月、第34次海外公演での上演を前に、2週間にわたって東京バレエ団でリハーサルを指導したモーリス・ベジャール・バレエ団(BBL)の那須野圭右氏に、稽古の様子や作品の見どころを聞いた。

──那須野さんは2017年の日本公演を最後にダンサーを引退、現在は指導者として活躍されていますね。

ジル(・ロマン芸術監督)のもとで芸術監督補佐という肩書きで指導をしています。おもに、BBL以外のカンパニーがベジャール作品を上演する際の指導を担当していますが、たとえばミラノ・スカラ座やロイヤル・フランダース・バレエ団の『ボレロ』、ボリショイ・バレエでの『ゲーテ・パリジェンヌ』、ボルドー・オペラ座バレエ団の『さすらう若者の歌』などを手がけてきました。(2019年秋からの)来シーズンに入るとまた体制が変わり、BBL本体での指導の機会も増えるかもしれないので、ますます充実、です!

──ベジャール作品に初挑戦するダンサーたちを指導する機会も多いのでは。

東京バレエ団のように、昔からベジャールさんの作品をいくつも踊ってきているカンパニーのダンサーたちは、身体にベジャールさんのスタイルがちょっと染み付いていたりするものです。が、初めての人ばかりとなると少し時間が必要です。
ベジャールさんの動きは、ベースはクラシックだけれど、腕の形だったり上半身の形だったりにちょっと違うスタイルが入ってくる。リハーサルでは、どうすればそのポジションに入りやすくなるか、身体のどこを意識すればいいか、どこの筋肉を使えばいいか、といったことを繰り返し繰り返し伝えます。今回の『春の祭典』も、振付をなぞるだけならそれほど難しくはないけれど、重要なのはそこから先、です。

──今回のリハーサルはたっぷり2週間でした。

東京バレエ団には何度も指導に来ていますが、2週間かけて1つの作品をじっくりリハーサルするのは初めて! 男性の生贄役の二人(秋元康臣、樋口祐輝)が初役ですから、この機会に指導を、となったのだけれど、実はほかにも『春祭』は初めてというダンサーがたくさんいるじゃないかと(笑)!! 取り組みがいがありました。
皆若くて、すごく踊れるダンサーたちですが、ベジャールのスタイルが全くわからないところから始めて、徐々に形になってきて──。その過程は、指導者として本当に楽しいです!


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日本で生贄役を初披露する樋口祐輝。パートナーは伝田陽美


──リハーサルでは、音の取り方についてとても細やかに指導をされていました。

ベジャールさんは、本当に音に厳しい方でしたから! 「つま先を伸ばしなさい」「脚を伸ばしなさい」なんてことはいちいち注意されませんでしたが、いつも「音!」「音!」「音!」と。

とくに大事なのは細かい音符です。ダンサーにとって音楽は、聴くだけのものではなくて、聴いて、しっかり理解して、身体で表現するものでしょう。そこには四分音符だけの単純なリズムだけでなく、より複雑なリズムもあるわけだから、耳で聴いて合わせるだけでは表現しきれない。そうならないよう、ベジャールさんの音の取り方がしっかり身体に染み込むよう、厳密に、稽古を重ねています。

──つい群舞の迫力に目がいってしまう作品ですが、実はかなり緻密に組み立てられていますね。

たとえば冒頭、ダッダッダッダッダッダッという音で男性群舞が四つん這いになって跳ぶ場面はすごく印象的ですよね。四つん這いなんて誰でもできる形だけれど、どこをどう気にしながらどんなポジションにもっていくか──。そこをしっかり押さえることで、ぐんと野性味が出て、動物的になり、だからこそ迫力が出てくる。

『春の祭典』では、その動物的な雰囲気がとても重要。ベジャールさんはよく「鼻で探せ!」とおっしゃっていました。まさに、獲物かメスを探す動物の姿です。

──新キャストが加わっての『春の祭典』は、海外ツアーののち、10月の東京で上演されます。

より迫力ある、素晴らしい『春祭』になると思います。だって僕が指導したのだから(笑)! ベジャールが描き出した、人間のストーリーの、それも原始的で野生的な部分があふれ出る迫力のバレエです。一人でも多くのお客さんに、「ベジャール面白い!」と思ってもらえたら嬉しいです。


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圧倒的な迫力で魅せるフィナーレ。中央は伝田陽美と樋口祐輝


取材・文:加藤智子(フリーライター)


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レポート2019/10/16

勅使川原三郎振付『雲のなごり』新作世界初演 公開リハーサル&記者懇親会レポート

勅使川原三郎氏の新作『雲のなごり』(世界初演)のリハーサルの佳境を迎えた東京バレエ団。10月11日、記者や評論家を招いての公開リハーサルと記者懇親会を実施しました。その様子をレポートします。


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左から秋元康臣、柄本弾、佐東利穂子氏(KARAS)、三雲友里加


10月上旬に海外から帰国、8月以来中断していた稽古を再開した勅使川原氏。世界初演の幕が開くまで2週間あまり、「いまは作品の土台となるところをつくっていますが、そこがとても大事であり、いちばん面白いところでもあります」と語り、稽古に入ります。

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リハーサルを見守る勅使川原氏


出演は、沖香菜子、三雲友里加、柄本弾、秋元康臣、池本祥真の5人と、演出助手も務める佐東利穂子氏(KARAS)の6人。この作品のために勅使川原氏が選んだ音楽、武満徹の『地平線のドーリア』(1966)と『ノスタルジア-アンドレイ・タルコフスキーの追憶に-』(1987)の響きに満たされたスタジオで、ダンサーたちはひたすら、作品の「要素」となる動きを身体に染み込ませるべく、身体を研ぎ澄ませます。

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沖香菜子

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池本祥真

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三雲を指導する勅使川原氏


公開リハーサルに続けて行われた記者懇親会冒頭、創立55周年記念委嘱作品として、初めて日本人振付家による新作の上演が実現することに触れた芸術監督・斎藤友佳理の言葉を受け、「こういった機会をいただき、とても嬉しい。よく海外のアーティストから、『なぜ日本のカンパニーに振付けないのか』と言われていました」と思いを明かした勅使川原氏。
「創作をするとき、まるで身体のために音楽があるように感じます。きちんと向き合い、あるいは深くその音楽を愛さなければ、また身体的に交わらなければ、その音楽を使うことはならないという気持ちがありますが、いつか、武満さんの『地平線のドーリア』で作品を創りたいと思っていました」とも。藤原定家の歌「夕暮れはいずれの雲のなごりとてはなたちばなに風の吹くらむ」に想を得たことにも触れ、「夕日が暮れるときの、時間を超えたその最後に残る花の香り──。それは匂いという現象を受け取った知覚ではなく、なごりという感覚が残るということ、と感じたのです」。

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左から柄本弾、秋元康臣、沖香菜子、佐東利穂子氏(KARAS)


スタジオでは、「星の運行のように」「光の反射のような」と、はっとさせられるような言葉を投げかけ、ダンサーたちを指導する勅使川原氏。音に対する反応の仕方、強度、また緩めることの重要性など、繰り返し説いていく姿は実に印象的。
「彼らとのやりとりの中で、"問い"こそが答えになることがあり、その"問い"をきちんとしなければならないということを学んでいます。彼らの身体が徐々に変化していくことが、面白い。分厚い本の、一頁一頁を読み進んでいくような日々です」
皆をリードしていた佐東氏も、「(勅使川原氏演出の)オペラ『魔笛』で一緒だった人もいるけれど、毎回、関わる人たちによって、また音楽によって、作品がどうなるかはまったく未知と感じています。公演まで残された時間はあまりないけれど、一日一日、得ることは多いと思っています」と笑顔に。

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佐東利穂子氏(KARAS)、勅使川原三郎氏、斎藤友佳理(東京バレエ団芸術監督)


ダンサーたちも、「新しい世界にどれだけ入っていけるか、これは挑戦だと思っています」(沖)などと意欲的。本番ではきっと、それぞれが、これまでと全く異なる新たな一面を見せるはず。世界初演の舞台、どうぞご期待ください。


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左から秋元康臣、佐東利穂子氏(KARAS)、勅使川原三郎氏、斎藤友佳理、柄本弾、沖香菜子



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レポート2019/10/01

柄本弾 NHK Eテレ「旅するフランス語」出演者発表 記者会見レポート

去る830日、NHK Eテレ「旅するゴガク」の出演者発表記者会見が都内某所で開催されました。

この番組は「"旅"を楽しみながら"言葉"も身につけたい!」というコンセプトのもと、"旅人"が外国で様々な経験を重ねながら語学を学んでいく、NHKの人気番組です。

この秋放送のシリーズでは、東京バレエ団プリンシパルの柄本弾がフランス語の旅人をつとめることが決定! バレエ団の公演ではパリ・オペラ座に主演した経験がある柄本ですが、旅としてフランスを回るのは初めてのこと。会見では収録中の思い出話などをタップリお話させていただきました。

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左から柄本弾、シシド・カフカさん、小関裕太さん

会見にはスペイン語担当のシシド・カフカさん(ドラムボーカリスト)、イタリア語担当の小関裕太さん(俳優)も出席。それぞれのユニークなエピソードを披露しました。

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イタリアのシチリア島を旅したのは小関裕太さん。映画「ゴッド・ファーザー」の舞台となった土地に大きな感銘を受けたそうです。旅の中で最も苦戦したのが「女の子を誘ってバルで飲み物を飲む」という難しい!?ミッションで、言葉がなかなか通じなくて悪戦苦闘したとのこと。番組ではリアルにうろたえる、チャーミングな小関さんの姿がみられそうです。

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シシド・カフカさんが旅したのはアルゼンチン。海外で生活した経験もあるシシドさんですが、今回は改めてスペイン語やアルゼンチンの魅力を発見したとのこと。中でもチョリパン(チョリソーをはさんだパン)が非常に印象に残っているそうで、食べ物を通じたコミュニケーションについてのエピソードに花がさきました。

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会見中に笑顔をみせる柄本

抜群の運動神経を誇る柄本は番組でラグビーやバスクダンスなどにも挑戦。番組のスタッフの方も驚くほどのキレのあるプレーを披露したとのこと。その他にもカスレやサンドイッチ作りなどにも挑戦した柄本はフランスの美味しい食べ物もしっかり堪能してきました。収録中は「ジェ・ファン」(お腹が空いた)を連発しているそうなので、放送をご覧になる方はぜひチェックしてみてください。

そして会見に出席した記者からフランス語の勉強方法についての質問が。柄本おすすめ!?の方法はひたすらノートに"書く"、と"声に出して読んでみる"といういたってシンプルなもの。これからフランス語を勉強される方には参考になるかも・・・しれません。


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最後はそろってフォトセッション

バレエの興味のある方も、そうでない方も、ぜひこの番組を通じてフランス、そして柄本弾の魅力に触れていただければ幸いです。初回放送は103日(木)、ぜひご覧ください!


NHK Eテレ「旅するフランス語」

毎週木曜 23:30~23:55放送

初回放送:10月3日(木)

>>>番組公式サイトはこちら

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会見の最後にはこんなサービスショットも

レポート2019/08/28

勅使川原三郎振付「雲のなごり」(新作世界初演) リハーサルレポート

東京バレエ団が10月に初演する勅使川原三郎振付『雲のなごり』(新作世界初演)。世界が注目する意欲作に向けて、東京バレエ団のスタジオでは着々と準備がすすんでいます。本日はある日のリハーサルの様子を加藤智子さん(フリーライター)のレポートでご紹介します。ぜひご一読ください。

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東京バレエ団による勅使川原三郎振付作品世界初演にむけて、勅使川原氏のリハーサルが進んでいる。稽古がスタートして間もない7月下旬、本作に出演するダンサーたちが取り組んでいたのは、彼のダンス・メソッドのワークショップ。その模様をレポートする。

冒頭、「では、昨日までやってきたエレメント、要素をやってください。一日一日、少しずつ積み重ねていきましょう。まずは、身体を空にして、反応するプロセスを大切にして──」と、穏やかにダンサーたちを導く勅使川原氏。ダンサーたちは、この新作のために選ばれた武満徹の音楽に耳を傾け、身体を委ねるようにして、静かに、緩やかに動き始める。


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リハーサルを指導する勅使川原三郎氏(中央)


「創作における、これは初期段階ですが、僕にとってはとても大事なことで、創作の、全体の50%くらいを占める。それくらいの価値をもっていることです」と後日のインタビューで明かした勅使川原氏。「クラシック・バレエの振付は動きの組み合わせですが、私が考えている振付というのはそうではなく、動きがどのように現れてくるか、ということが大事。このとき、身体がどういう質感、状態になるか、ということがとても重要で、それによって動きの現れ方が変わってくる。音楽によっても身体の状態は変わってくるのです」。


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共演のKARAS・佐東利穂子氏。動きをもって、皆を勅使川原氏の世界へといざなうかのよう。


繰り返し流される武満の音楽は、「地平線のドーリア」(1966)、「ノスタルジア」(1987)──。「音楽を聴くことによって、学ぶことができる。どうしたい、ではなく、自然に"させられる"。音楽と調和すること。音の質感を捉えて」「動きを創る、のではなく、時を待つ、風が吹いてくるのを待つようにして」──


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1時間、2時間と、休憩なしに続けられるリハーサルの間、ずっと、勅使川原氏は彼らに言葉をかけ続ける。
「自然は、直線だけで出来ているわけではないでしょう。すべてには"ねじれ"がある。螺旋がある。大小さまざまなカーブがある。それが自然なんです」


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秋元康臣(左)、勅使川原三郎氏(右)


ひたすら動き続ける中で、無意識の中で、ふと、何かを掴んだり、気づいたりする。そんな瞬間が、少しずつ、また確実に、重ねられているようだ。


取材・文:加藤智子(フリーライター)


>>>公演のホームページはこちら

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